記念事業レポート

こども記者プロジェクトを開催しました

7月31日(土)酒井家庄内入部400年プレ事業「こども記者プロジェクト」が開催され、庄内在住の小学5.6年生の親子7組14名と高校生記者3名が参加しました。
酒井家ゆかりの地を訪問、取材活動を行い記事を書く本企画は、現役新聞記者のアドバイスを受け、取材を通して酒井家ゆかりの歴史と文化を楽しく学ぶイベントです。
記念すべき第1回目のテーマは、「庄内藩領として酒井家に守られた湯殿山」。
参加者の記事は、8/29(日)付の山形新聞に掲載されました。

2021年8月29日付 山形新聞朝刊

庄内こども記者プロジェクト

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取材に同行した高校生の記事

「湯殿山を訪ねて」

後藤 遥都

後藤 遥都

古くから山岳信仰の霊場として栄えていた出羽三山の一角、湯殿山には、大勢の人たちの苦しみや願いが集まって、形となった物がたくさんありました。道を進むと、疫病や飢饉があった苦しい時代を生きた当時の人々の心情がとても強く感じられました。神社の一番奥にある御神体は、言葉では言い表せない荘厳な空気に包まれていました。
大自然を堪能でき、歴史や文化を多く学ぶことのできる唯一の場所である湯殿山に、庄内を訪ねる人はぜひ一度足を運んでみてほしいと思います。また、多くの願いのつまったこの神聖な場所を守り抜いてくださった酒井家には、感謝の気持ちを伝えたいです。

「12年分の御利益を」

五十嵐 健太

五十嵐 健太

出羽三山の一つである湯殿山は今年、丑歳御縁年を迎えている。丑歳御縁年は12年に一度。岩のご神体がある御神域には、たくさんの人が足を運んでいた。丑歳御縁年にお参りをすると、12年分の御利益があるとされており、特別なイベントが企画されている。
丑歳御縁年の由来として、真言宗の開祖・弘法大師空海が833年の丑歳に湯殿山を開いたという説があるそうだ。そのため、丑歳を縁年、「人々が神や仏と縁を結ぶ年」としている。また、旧暦では丑が最初で、水のおわり(冬のおわり)とされており、農業において欠かせない水にまつわる動物として縁があることも理由の一つであるそうだ。
湯殿山の魅力として第一にあげられるのは、やはり自然である。自然そのものが御神体であるため、人の手がおよんでいない美しい自然を堪能できる。赤い鳥居をくぐって先に行くとある御神域については、松尾芭蕉も筆を止めたといわれる、語らず・聞かずの約束があり、自分の足で行って初めてその魅力にふれることができる。丑歳御縁年の今年は、特別企画もあるため、訪れる良い機会だ。参籠所から御神域直前まではマイクロバスが通っている。
参籠所では、精進料理を味わうことができる。精進料理とは、山で修行をしていた山伏が食べていた料理で、生き物を一切使用しておらず、また昔は人の手で育てられた植物も使用していなかったという。そのためヴィーガンの方も安心して食べることができる。そしておいしい。
即身仏などについて学芸員の方からお話を聞くことができる点も、魅力の一つである。

「今年は特にすごい湯殿山」

丸谷 亮太

丸谷 亮太

7月31日に開催された「親子で参加!こども記者プロジェクト」に参加した。そこで僕は三つの点に魅了された。一つ目が精進料理である。精進料理とは肉や魚を使わない料理であって、普段めったに味わうことのできない料理は、非日常を感じさせてくれた。
二つ目が即身仏である。説明すると長くなるので気になる方は調べてほしいが、ぜひ調べるだけでなく実物を見てみるべきだと思う。彼らは人々のために長い間修行を続けた英雄とでも言うべき存在だと思う。三つ目が、今年は丑歳御縁年という丑歳だけの特別な歳であり、この年は御利益が12年分あるそうなので、今年湯殿山に行かないという手はなさそうである。

「第1回 親子で参加 こども記者プロジェクト」の様子はこちら

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