記念事業レポート

酒井家庄内入部400年記念式典を開催しました

10月8日(土)荘銀タクト鶴岡で酒井家庄内入部400年記念式典を開催しました。
記念事業のメインイベントとなるこの式典には、徳川宗家をはじめ、「徳川四天王」と呼ばれる酒井忠次、本多大将、榊󠄀原康政、井伊直政の子孫の皆様をお招きし、県内外から1,000名のご参加いただきました。

式典のオープニングを飾ったのは、鶴岡市黒川地区に500年余に渡って継承されている黒川能(国重要無形民俗文化財)。能の中でも特におめでたい演目として知られる「高砂」が上演されました。

黒川能の上演 能「高砂」

記念講演は、昨年10月に記念プレ事業として開催した歴史講演会に引き続き、歴史研究家の本郷和人氏を講師にお迎えし、「酒井家・庄内の位置づけ」をテーマに講演をいただきました。講演では、「文(政治)」よりも「武(軍事)」が出来る家臣を重んじる家康にとって、四天王家は特別な存在であった事、西の外様大名への備えとして役割を果たしたのが、本多、井伊、榊󠄀原であり、酒井家・庄内藩は、会津藩と連携して、東北の上杉、佐竹、伊達ら外様大名を抑える非常に重要な役割を担っていた事を解説いただきました。

本郷和人氏(歴史研究家)

記念座談会は、德川家広氏(公益財団法人德川記念財団理事長)、酒井忠久氏(酒井家18代当主)、本多大将氏(本多忠勝家22代当主)、榊󠄀原政信氏(榊原康政家17代当主)、井伊直岳氏(井伊直政家18代当主)の5名の皆様をゲストにお迎えしました。
記念講演に続いて本郷氏にコーディネーターを務めていただき、「未来に歴史と文化をつなぐために」をテーマに、各家に伝わることや教えなどをお聞かせいただきました。德川氏は、家を継ぐ苦労について「引き継いだものが多く、保管するための収蔵庫を借りている」と説明。各家からも重要文化財は管理の難さがある事、自治体の協力を得ながら保管している事、自治体に寄贈し公共施設で公開している取り組みなどをご紹介いただきました。本郷氏は、「歴史資料を保管し次の世代につなげていくご苦労には頭が下がる。地元と連携して資料を守っていただきたい」と考えを述べられました。

記念座談会の様子

德川家広氏(公益財団法人德川記念財団理事長)

酒井忠久氏(酒井家18代当主/公益財団法人致道博物館代表理事・館長)

本多大将氏(本多忠勝家22代当主)

榊󠄀原政信氏(榊原康政家17代当主)

井伊直岳氏(井伊直政家18代当主/彦根城博物館館長)

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